ゴールデンサークル理論をご存じでしょうか?
簡単に言えば、モノゴトを説明するとき
WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)
の順番で説明すべきという理論のこと。
たったこれだけのことですが、人の心を動かし「強力な納得感」と「圧倒的な共感」を生み出してくれます。
ビジネスにおいてゴールデンサークル理論のフレームワークを活用すれば、ブランディング強化へとつながり、根強いファンを増やし、ビジネスを大幅に楽にしていくことができます。
ブログやTwitterなどの情報発信においても…
・何を書いたら良いか分からない!
・軸が定まらない!
・継続できない!
・モチベーションが続かない!
などのよくある悩みは、ゴールデンサークル理論によってすべて解消することができるのです。
この記事では、ゴールデンサークル理論とはどんなものなのか、分かりやすく解説していきます。
ぜひ、ゴールデンサークル理論の理解を深め、あなたのビジネスにご活用いただけたら幸いです。
ゴールデンサークル理論とは?
ゴールデンサークル理論とは、マーケティングコンサルタントであるサイモン・シネック氏が提唱した理論のことです。
次の画像をご覧ください。
中心から「WHY(なぜ)」「HOW(どうやって)」「WHAT(何を)」の順番で構成される円において、モノゴトを説明するとき、「WHY(なぜ)」から伝えることの重要性を説いています。
「目的」「理念」「志」など存在意義を問うもの。
・なぜそうするのか?
・何をしようとしているのか?
・どんな信念があるのか?
・何のために存在しているのか?
・なぜ世の中に必要なのか?
・なぜそれが大事なのか?
多くの人はモノゴトを説明するとき、WHATやHOWばかりの主張になりがちですが、そうではなく、「WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)」の順番で説明するべきだと解説しています。
脳の仕組みでわかる!WHY(なぜ)が最重要である理由とは?
なぜ「WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)」 の順番なのでしょうか?
なぜ、WHY(なぜ)が最重要なのでしょうか?
その理由を、私たちの脳の仕組みから詳しく解説します。
人間の脳には、原始的な脳(大脳辺縁系)と理性的な脳(大脳新皮質)が存在し、次のような特徴があります。
原始的な脳(大脳辺縁系)
●感情・意欲・信頼・忠誠心など、感情や本能を司る。
●人の心を動かすパワー【大】
●意思決定の影響度【大】
●「感情」や「直感」はこの領域。
●WHY(なぜ)・HOW(どうやって)に対応。
理性的な脳(大脳新皮質)
●合理的、分析的な思考や判断、言語などの知性を司る。
●人の心を動かすパワー【小】
●意思決定の影響度【小】
●「数字」や「理論」はこの領域。
●WHAT(何を)に対応。
見て分かるように、人の心を動かし、意思決定に大きく影響するのが原始的な脳であり、「感情や直感」なのです。
そして、感情や直感を一番に刺激するのが「WHY(なぜ)」なのです。
つまり、
人は、「何を(WHAT)」ではなく、「なぜ(WHY)」に心を動かされる。
ということです。
だからこそ、モノゴトを説明するとき、WHY(なぜ)が最重要であり、「WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)」の順番で説明するべきと解説しています。
ゴールデンサークル理論のフレームワークと事例
ここまでお伝えしたように、ゴールデンサークル理論のフレームワークは、WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)の順番で説明すること。
もしこれが逆だったら、どうなるのでしょうか?
TEDの動画で解説されていたAppleの事例を元に、2つの順番を比較してみます。
WHAT(何を)→HOW(どうやって)→WHY(なぜ)の順番の場合
①WHAT(何を) | 私たちは素晴らしいコンピューターを販売しています。 |
②HOW(どうやって) | 美しいデザイン、かつ、簡単に使えるユーザーフレンドリーな設計が魅力です。 |
③WHY(なぜ) | なし。ひとついかがでしょうか? |
これは「どんな違いがあり、どう優れているのか?」という理性的な脳(大脳新皮質)へ働きかける、よくありがちなパターンです。
しかし、残念ながら、これでは人の心は動かせません。
原始的な脳(大脳辺縁系)への働きかけがないため、「素晴らしいのは分かるけど、納得感が得られない」のです。
WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)の順番の場合
①WHY(なぜ) | 我々には「我々のすることが世界を変える」という信念があります。違う考え方に価値があると信じています。 |
②HOW(どうやって) | 私たちが世界を変える手段は、美しくデザインされ、簡単に使え、親しみやすい製品です。 |
③WHAT(何を) | こうして素晴らしいコンピューターが出来上がりました。ひとついかがでしょうか? |
だいぶ印象が違うのではないでしょうか?
・理性的な脳(大脳新皮質)
・原始的な脳(大脳辺縁系)
両方への働きかけがあるため、心が動かされると同時に理性的にも「YES」になり、強力な納得感を生み出してくれます。
WHY(なぜ)で得られるのは圧倒的な「共感」です。
圧倒的な共感はファンを生み、リピーター化させます。
最終的には「Appleの商品しか買わない!」のような信者を大量に生み出すわけですね。
見て分かるように…
・WHY(なぜ)→HOW(どうやって)→WHAT(何を)
の2つでは得られる結果がまったく違うものになります。
だからこそ、WHY(なぜ)から始めることが大切なのです。
ゴールデンサークル理論のTEDの動画はこちら
サイモン・シネック氏によるゴールデンサークル理論については、次のTEDの動画で確認できます。
まだご覧になってない場合は、ぜひ一度はチェックしていただけたらと思います。
ブランディング強化の秘訣?WHY(なぜ)からの情報発信で得られる5つのメリット
自分でビジネスをしているような場合、ブログやTwitterなどのSNSを使って情報発信することも多いと思いますが、ここでもゴールデンサークル理論が大切になってきます。
「WHY(なぜ)からの情報発信」によって、次のような5つのメリットを得ることができるでしょう。(実際にはもっとありますが、5つに厳選しました)
①最強のブランディングになり、根強いファンを増やす!
Appleの事例を見て分かるように、WHY(なぜ)を明確にすること自体が、最強のブランディングになります。
HOW(どうやって)・WHAT(何を)の部分は、多くの分野においてすでに豊富な情報があるので、ここだけでは差別化が難しいですが…
WHYの部分は誰にもマネできませんので、大きな差別化要素になります。
そして、WHY(なぜ)にあたる「目的・理念・志」は、あなたのビジネスに魂を宿らせます。
あなたに共感してくれる根強いファンを増やすことができるため、「価格競争に巻き込まれない」「リピーター率が高まる」「売り上げが安定する」など、様々なメリットを生み出してくれるでしょう。
②ペルソナが明確になり、記事をスムーズに書ける!
ブログやTwitterなどの情報発信において、よくある悩みの1つに「何を書いたら良いか分からない」があります。
この悩みを解消する方法が、まさに「WHY(なぜ)からの情報発信」なんです。
「目的・理念・志」といった部分が明確になれば、ペルソナ(理想の顧客像)が明確になるため、「誰にどんな情報を発信したら良いか?」が自然と見えてくるからです。
結果、「何を書いたら良いか分からない」という悩みは吹っ飛び、次々に書きたいことのアイデアが浮かんでくるでしょう。
③軸がぶれず、一貫性が生まれる!
WHY(なぜ)である「目的・理念・志」は、情報発信における強力な軸になってくれます。
太い軸ができれば、ブログやTwitterで書くことに一貫性が生まれ、ファンも安心して付いていけます。最終的には、仲間や収入といった大きな果実を手に入れることができるでしょう。
一方で、軸がなく一貫性がないと、主張や考え方がコロコロ変わってしまうため、ファンを増やすことができません。当然、収入を得ることもできません。
④圧倒的なモチベーションになる!
WHY(なぜ)は「あなたが仕事をする理由」「あなたがビジネスをする理由」そのものです。さらに言えば、「あなたが毎朝起きる理由」であり、「あなたが生きる理由」なのです。
、これらの理由が明確になれば、圧倒的なモチベーションになるのは間違いありません。
「やりたくてやっている」「好きだからやっている」という状態になるため、情熱をもってビジネスをすることができます。人生の充実度が一気に向上するはずです。
⑤コツコツ継続できる!だから成功する!
以下の記事に書いたように…https://ascension-poem.com/blog/seikoukyokusen/
世の中どんな世界においても
という現実があります。
「継続は力なり」と分かってはいるけど、継続できず挫折する人がほとんどなのです。
でも、WHY(なぜ)が明確になり圧倒的なモチベーションが湧いてきたら、当たり前のように継続できるようになるでしょう。そして、継続さえできればいつか必ず成功することができます。
WHY(なぜ)である「目的・理念・志」はいわば“エネルギーの源泉”なのです。
エネルギーがどんどん湧きだしてくるので、エネルギー切れを起こさず情報発信を継続できるわけです。
このように、「WHY(なぜ)からの情報発信」を心がけるだけで、たくさんのメリットを享受することができます。
実際、情報発信で成功している人たちは、やはり「WHY(なぜ)」の部分をしっかりと打ち出しているものです。
あなたも、自分自身でビジネスをするにしろ、会社員として働くにしろ、早いうちに「WHY(なぜ)」を明確にすることをオススメします。
まとめ~まずはWHY(なぜ)を明確にすることから始めましょう!
以上、ゴールデンサークル理論とはどんなものなのか、解説してきました。
ゴールデンサークル理論はとてもシンプルです。
モノゴトを説明するときは、
WHY(なぜ)から始める!
というフレームワークを使うだけです。
シンプルですが、とっても強力!
WHY(なぜ)である「目的・理念・志」から始めるだけで、
・理性的な脳(大脳新皮質)
・原始的な脳(大脳辺縁系)
の両方へ働きかけ、人の心を動かし、「強力な納得感」と「圧倒的な共感」を生み出してくれます。
圧倒的な共感はファンを生み、リピーター化&信者化させるパワーがあります。
あなたのビジネスを「楽に」「楽しく」してくれることは間違いありません。
そして、ゴールデンサークル理論はブログやTwitterなどの情報発信でも重要です。
①最強のブランディングになり、根強いファンを増やす!
②ペルソナが明確になり、記事をスムーズに書ける!
③軸がぶれず、一貫性が生まれる!
④圧倒的なモチベーションになる!
⑤コツコツ継続できる!だから成功する!
このような素晴らしいメリットを享受できます。
ぜひゴールデンサークル理論を活用し、ビジネスや人生に活かしていきましょう。
そのためにも、何よりまずはWHY(なぜ)を明確にすることが大切です。
WHY(なぜ)を明確にするための参考記事はこちら
とはいえ、WHY(なぜ)を明確にするのも一苦労するかもしれません。人によっては全然見えてこないことも。
WHY(なぜ)を明確にするためには、1つの視点だけに頼るのではなく、さまざまな視点から複合的に「自分ならではのWHY(なぜ)」を創造していくことをオススメします。
そのための、いくつかの参考記事をご紹介します。
次の記事は、人生曲線(感情曲線)という自己分析ツールを使った「使命やミッション」を見つける方法について解説しています。使命やミッションという視点からWHY(なぜ)について考えてみましょう。
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「あなたは何のために生きていますか?」「自分の天命や使命に生きていますか?」そう質問されたとき…「はい!●●のために全身…
以上、ご参考になれば幸いです。